【触覚編】五感をハックする世界のテクノロジー最前線
「五感をハックする」シリーズ、今回は触覚をハックする技術について見ていきたいと思います。
現在のスマホといえどパソコンといえど全て表面はフラットでツルツルしたものが多いですよね。
岩の写真を表示してもツルツル、ジーンズの写真を表示してもツルツル。
もし表示する画像によってディスプレイの質感が変化したりできたら........
考えただけでワクワクします。
ではそんな夢のディスプレイを実現できるかもしれない技術をピックアップしてきました。
鍵は空中浮遊
「なんで空中浮遊が触覚をハックするんだよ」って思われましたよね。
そんな方は是非、読み進めてください。
テクノロジー系の記事をよく読む方はもうご存知かもしれませんが、ピクシーダストという装置が発明されたのを知っていますか?
これですね。
なんと粒子が空中に浮いています。
これのすごいところはこの空中に浮遊している粒子を任意の位置に移動させることができるんです。
超音波を使った「ピクシーダスト」で白い粒が空間にキャッチされてフワフワ浮かぶ様子
魔法としか言いようがありません。しかし仕組みはとても単純なんです。
音で囲む
空中浮遊している理由は四方を取り囲む黒色のデバイスに隠されています。
実はそのデバイス、超音波を発生させるスピーカーなんです。
どういう原理で空中浮遊させているかというと非常に単純です。
音というのは空中の空気を媒介として広がっていきます。
つまり空気自体が振動するんですね。
空中浮遊のタネは、超音波による振動の波の組み合わせで生じる特定のポイントに粒が入り込むことによるもの。
粒の重さは1つ1グラム程度と非常に軽いため、超音波の力でも閉じ込められることが可能になっているそうです。
音の振動は点源からx y zの軸全てに広がっていきます。
四方を超音波デバイスで囲ってあげることで特定のポイントを作り出すことが可能になっています。
これがどう触覚をハックしていくのか。
この浮遊させている物体、触ると弾力があるんですね。
現在の超音波デバイスは1cm角ほどの大きさがあります。
もしこの素子を超小型化できればディスプレイに組み込むことが可能になります。
まだ先の話かもしれませんが近い将来実現する時代が来そうですね。